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【光田憲雄】江戸の物売りと大道芸

  • 公開日 2020.09.14
  • 視聴回数 759回
  • 06伝統芸能/TRADITIONAL ARTS
行く先の時計となれや小商人 といわれたように毎日決まった時間に表れる振り売り(物売り)は 長屋に時を告げる人として大変重宝されていた。鶏よりも先に声を上げるのが、「あさり売り」や「納豆売り」である。また昼食や晩のおかずには「煮豆売り」や「野菜売り」。「味噌漉し」や「笊」など日常生活で使うもの、小腹の空いた頃には「かりんとお売り」や「飴売り」など一日中物売りの声が聞こえていた。その合間には大道芸人なども盛んに出入りしていた。「すたすた坊主」や「わいわい天王」など200年ぶりに復活させたものもあり、江戸の下町を原寸大で復元した、深川江戸資料館で行うことは暫し江戸へタイムスリップしてもらうものとして大変喜ばれている。

光田憲雄

古来から伝わる日本の大道芸は、大きく物売り系と芸能系に分けられる。何れも青息吐息、絶滅まで秒読み段階となった。かつては祭や縁日になくてはならないものであったが、何時の間にか忘れ去られようとしている。
そんな日本の大道芸を伝承するために、25年前に立ち上げたのが、私たち「日本大道芸・大道芸の会」である。元々啖呵口上で人を集め商売するものであったが、物が溢れる現在では商売としては成り立たなくなった。話芸話術のプロセスを研究し伝承することを目標に活動を続けている。現在では聞かれなくなった 「振り売り」の声や「願人坊主」がやっていたものまで、各種資料に基づき復活披露もしている。